原宿にある国有地で、みんなで畑をつくるプロジェクトスタート

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神宮前3丁目にある空き地に期間限定で「原宿はらっぱファーム」(通称はらはらファーム)という菜園ができました。コンセプトは誰でも参加したり、立ち寄ったりできる菜園。4月19日のオープニングイベントにお邪魔しました。

都心にある1500㎡の空き地

神宮前にある空き地って聞いて、そんな空き地なんてあるの?って思うかもしれません。
明治神宮前駅から、ウラハラを抜けてキラー通りの方にとことこ歩いていくと、広大な空き地が出現。

ここは、10年くらい空き地になっている場所だそうです。もとは、国立印刷局の宿舎だったところ。今は国有地として財務省が管轄している土地です。
そこを期間限定で畑にしようというのがこのプロジェクト。
国有地を渋谷区が国から管理受託し、さらにその一部を「都市農地と防災のための菜園協議会」(以下協議会)に管理委託しているというもの。さらに「NPOコンポスト東京」が運営協力。なんとも複雑な仕組みでこのプロジェクトはできあがっているのです。

開園期間は2026年1月までの10か月間

はらはらファームを立ち上げた思い

安西美喜子さん

協議会の安西美喜子さん(NPO法人コンポスト東京の代表理事)は、都心の屋上でコンポストで生ゴミを堆肥化して野菜を育てる活動をしていますが、5年ほど前にこの空き地を発見しここに畑をつくりたいと思っていたそうです。
そこから、一般社団法人都市農地活用支援センターに相談したところから大きく潮目が変わり、財務省、国交省、農水省、渋谷区、町会と相談を重ねて、協議会の設立、そして「原宿はらっぱファーム」の運営へと繋がっていったそうです。

みんなでつくる はらはらファーム

はらはらファームの全体プラン

「はらはらファーム」には近隣の住民や店舗、企業などと一緒に菜園を作り上げる様々な仕組みが準備されています。

  • つながる畑:8人チームで一緒に作る畑(パリ市のコミュニティ菜園の手法にならったスタイル)
  • 学びの畑:菜園講師に学びながら野菜作りを楽しむ畑
  • 実験の畑:コミュニティコンポストや建設廃材などを活用した循環型農業の畑
  • みんなの畑:訪れる人が在園スタッフと一緒に、畑作業をしたり、収穫ができる畑
  • コンポスト:地域の生ごみを循環するコミュニティコンポスト
  • 原っぱエリア:原っぱファームの元の生態系を活かしながら、野草やハーブ、花など原っぱを楽しめるエリア
  • 防災かまど…いざという時に地域の防災の場としてファームを活用するためのかまど

菜園の真ん中にはコミュニティコンポストが置かれています。地域の人たちの生ゴミをここに集めて堆肥を作る仕組みになっています。
コンポストの中は70℃近くまで温度が上がったホカホカの堆肥が育ってました。

青山キラー通り商店会会長、おたふくわた代表取締役の原田浩太郎さん

「原宿はらっぱファーム」のすぐ近くにある綿布団の「おたふくわた」。ここの真綿を土の中で入れることで吸水性や保水性が上がり、良い土ができるという実験をしています。

この畑に敷き詰められているのはなんと髪の毛!すぐ隣にある美容室のTWIGGY.でゴミとして捨てられる髪の毛です。髪の毛の栄養素で野菜が生き生き育つのではという実験だそうです。

TWIGGY.代表の松浦美穂さん

2026年1月までの10ヶ月限定というはらはらファーム。みんなでつくる はらはらファームの今後が楽しみです。

◾️原宿はらっぱファーム
住所:渋谷区神宮前3丁目35-13
開園日:2025年4月19日
運営:都市農地と防災のための菜園協議会(会長 三好和彦)
   コンポスト東京(代表 安西美喜子)
公式インスタグラム:@harahara.farm
公式ホームページ:https://haraharafarm.wixsite.com/home

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