
2025年9月6日、初の「ハラオモ会議」が開催されました。
「ハラオモ会議」とは、原宿表参道の街に飛び出して、ライターや街の人と一緒に、この街の歴史やカルチャー、そして原宿表参道新聞について語り合う集まりのこと。今回はその前段となる“vol.0”として、普段一緒に活動しているライターやアドバイザーが集いました。
“原宿・表参道”は、ただの観光地でもショッピング街でもなく、参加メンバーそれぞれにとって、青春や生活の一部が刻まれた特別な場所。今回はライター9名が集まり、それぞれの思い出をシェアしながら街を巡りました。
思い出の振り返り

会議のスタートは思い出の振り返りから。私たちの拠点、宇田川町にあるspongeに集合。それぞれが自分の原宿・表参道にまつわる思い出を紙に書き出し、その後簡単にシェア。子どもの頃に訪れた店、学生時代の寄り道スポット、仕事での取材経験など、世代や背景によってさまざまなエピソードが語られました。

思い出の場所を再訪!
A.B.Cの3チームに分かれ、それぞれの記憶をたどるルートへ出発!
◉ チームA:キャットストリートから竹下通り(メンバー:リリカ・ゆいちょこ・あゆぱ)

最初に向かったのはキャットストリート。リリカの思い出の場所「究極のセルフカフェ モンカフェ」(神宮前5-29-11)を訪ねると、すでに閉店していることが発覚。

ここはかつて、前編集長そうそうと訪れ一緒にコーヒーを淹れて過ごした思い出の店なんだとか・・・リリカは「なくなってしまったのは残念だけど、次はどんなお店になるのか楽しみ」と話し、期待を寄せました。
キャットストリートをまっすぐ表参道方向に進むと、八百屋さん「松本青果」(神宮前6-14-1)を発見!ゆいちょことあゆぱは、原宿にこんなにローカルなお店があるんだ!と感動していました。

ちなみに、、店主は昭和30年代に上京し、「この街には八百屋がない」と気づいて一念発起。最初はトラック販売から始め、やがて店を構えたそうです。今では地域の飲食店や住民の台所を支える存在となっています。
お次は竹下通りへ。3人に共通する思い出は、小学生の頃に大流行したスクイーズ。そこで、あゆぱが幼少期に訪れたことがあるというスクイーズ屋「MOOOSH SQUISHY 原宿店」(神宮前1-16-7)へ。

入店前から「懐かしい!やばい!」と大盛り上がり。お店に入ると、スクイーズの甘い匂いで幼少期の思い出がフラッシュバック。大興奮のあゆぱは、気付けばスクイーズ風呂にいました…

そして、あゆぱ念願のほにゅうびんドリンクを見に、原宿系YouTuber・しなこプロデュースの「Sweet XO Good Grief 原宿竹下通り店」(神宮前1-16-6)へ!

群馬で育ったあゆぱは、小学生の頃、毎日のように「どの組み合わせにしようかな」と考えていたほど、ほにゅうびんドリンクに憧れていたそう。今回は時間の都合で購入はできませんでしたが、目を輝かせながらメニューを見ていました。

その後はプリクラで盛り上がり、マックでひと息ついてから、集合場所の穏田神社へと向かいました。

◉ チームB:渋谷川から青山方面へ(メンバー:つんつん・はな・りご)

宮下パーク前を散策していると、つんつんはルイ・ヴィトン前に置かれた、ブルーシートで囲われたコンテナに目を留めました。実は以前からずっと気になっていたようで、今回もその正体を確かめようとしましたが、結局、謎は解けずじまいでした。
お次は、つんつんがリリカと過去に取材で訪れた古着店「beruf」(神宮前6-16-3)へ!

こちらのお店には看板犬の虎福がいて、つんつんはすっかり一目惚れ。なめらかな毛並みに触れながら、「一生触っていたい」と微笑みながら語っていました。ちなみにつんつんによると、表参道の朝は犬の散歩をする人が多いそうです。
記事を読む▶︎原宿の古着屋さんに看板犬!?植松さんと犬の虎福
そして、3人が以前から気になっていたギャラリー「StandBy」(神宮前5-11-1)をのぞいた後、表参道ヒルズの近くに差しかかったところで、つんつんが昔の“同潤会青山アパートメント”について教えてくれました。

建物の上層は住宅になっており、かつては欅の木が今よりも高く、通り沿いを歩くと気持ちの良い空間だったそうです。
表参道といえば「芸能人が歩いていそう」というイメージもあり、どこか特別な雰囲気が漂う街。はなの情報によると、夕方は芸人が漫才の練習をしているんだとか!
その後、はながかつて通っていた「旧ケアコミュニティ・原宿の丘」(神宮前3-12-8)に立ち寄りました。ここは、中学時代に学校に通えなかったはなが毎日足を運んでいた思い出の場所で、現在は工事中のため立ち入り禁止でした。もともとは原宿中学校の校舎で、長谷部区長もここの卒業生です。

はなは「毎日楽しい通学路だった」と振り返り、「こんな魅力いっぱいの場所に通っていたから長谷部さんは区長になれたのかも。なら私もなれるかも!」と冗談交りに語りました。この区長の話をきっかけに、今後の街の拡張計画に関する情報へと話題が広がっていきました。
その後、アリアナ・グランデが日本に来た際に必ず訪れるという和食屋「Brown Rice Tokyo Omotesando」(神宮前5-1-8)の前を通りかかり、メニューを見ていたお姉さんにその話をすると、驚いた様子。3人は「いつか来日したら取材したいね」と声を弾ませていました。


◉ チームC:明治通りから竹下通りへ(メンバー:おおはる・なお・さとこ)
原宿といえばファッション。私、さとこの中学・高校時代はラルフローレンのポロシャツと靴下がトレンドで、そのスタイルで竹下通りを歩いていた記憶があります。おおはるとなおに当時の思い出を聞くと、彼女たちの中学・高校時代はK-POPファッションが流行していて、WEGOが定番ショップだったそうです。

そんなファッション談義をしながら明治通りを歩いていると、今年6月にオープンした新しい帽子専門店「Chapeau bas!」(神宮前6-18-12)を発見。店内には個性的な帽子がずらりと並び、おおはるは黄色のニットキャップを試着。メンバーから「似合う!」と絶賛され、思わず購入を迷う場面も。
続いて訪れた「niko and …TOKYO」(神宮前6-12-20)では、タワーレコードとのコラボグッズ(スウェット、ロンT、キャップなど)が限定で販売されていました。レトロなカセット型スピーカーを前に、なおは「これ欲しい!」と迷わず手に取り、しばらく眺めていました。

原宿は、こうしたユニークな雑貨店が多いのも魅力のひとつ。雑貨にまつわる思い出として、なおは中学時代に原宿へ来るたび、昨年惜しくも閉店した「サン宝石ファンシーポケット」によく通っていたそうです。安くて可愛く、友達へのプレゼントを選ぶのが楽しみだったと、思い出話を語ってくれました。
その後、3COINS(神宮前6-12-22) で開催されていた「りぼん70周年 × 3COINS」の企画展に立ち寄りました。

私、さとこのリボンの思い出は『ときめきトゥナイト』、おおはるは『ハニーレモンソーダ』、なおは『初×婚』と、世代ごとの“推し作品”で盛り上がりました。大人になった今でも、漫画やキャラクターは懐かしい思い出をつなぐ存在。原宿の街で改めてその世界観に触れ、感慨深い気持ちになりました。

原宿にはたくさんの名物スイーツがありますが、おおはるの思い出深いお店はコールドストーン。かつては店員さんに覚えられるほど通い、アイスができる間はいつも店員さんと一緒に歌っていたそうです。お気に入りのフレーバーはチョコミント。スイーツパラダイスにもよく通っていたそうです。

その後、竹下通りの老舗「マリオンクレープ」(神宮前1-6-15)に立ち寄り、かつての食べ歩きの思い出を振り返りながら、なおは「いつかマリオンクレープを取材してみたいね」と次の企画を考えていました!お腹もすいてきたところで、最後にCHUROS(神宮前1-17-5)へ立ち寄り、サクフワ食感のチュロスを3人で食べ歩きしました!

みんなで穏田神社へ

最後に全員が穏田神社に集合すると、境内は屋台や子どもたちのゲーム、カラオケ大会で大にぎわいでした。リゴは以前、夏祭りを取材した経験があり、コロナ禍で中止や小規模開催が続いていたため、復活して賑わいを取り戻した光景に感動していました。

メンバー達は屋台を楽しみながら、思い出話に花を咲かせ、初回の「ハラオモ会議」はにぎやかで温かな雰囲気のうちに幕を閉じました。

初のハラオモ会議を終えて
今回の街散策では、学生時代に通った懐かしい場所や、これまで気づかなかった新しい街の表情に触れ、原宿・表参道という街の魅力と奥行きをあらためて感じることができました。メンバーとこれまでの街の思い出や、今・未来について語り合った時間は、普段の散策以上に心が温かくなるひとときとなり、メンバーにとっても新しい素敵な思い出になったことと思います。今回発見したお店や、原宿・表参道にまつわる人々の魅力を、これからも取材を通して届けていきたいと思います。原宿表参道新聞からの発信で、街をさらに盛り上げていきます!